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少し特別な時間を楽しみたい方へ

2016/07/26

こんにちは。スタッフの桑原です。

アメリカの旅行紙「とらべる+レジャー」が発表した2015年の世界人気観光都市ランキングで、なんと京都が2年連続で1位に選ばれました。
世界中の都市の中で1番になるというのは、とても素敵なことで名誉なことであります。関西国際空港の国際便が増えた理由もあいまって、気づけば、街の中では観光客であふれる光景が当たり前になりつつある… そんな都市になりました。

そんな、国内だけでなく海外からも人気のある古の都 京都へ、
何度も訪れている方は多いのではないでしょうか?
住んで10年近く経つ私でも足を踏み入れたことのない土地や神社仏閣はたくさんありますし、見どころも数えきれないほど。
美味しそうなお店もたくさんあるし、漬物も抹茶も種類が多くて、
最早どのブランドが一番歴史が古いのか、謎に包まれているようにさえ感じるのです。

今日はどこへ行けばいいのか迷ってしまう方へ、特別な日に食べたい素敵コースをご紹介します♪
名前は、「レストラン 田むら」。
祇園に構えたお店で、『お箸で食べるフレンチ』という、なんともマダムが好みそうなキャッチフレーズなのです。

場所は、地図無しでは辿り着くのが難しく、花見小路を上って新門前を少し抜けた通りに位置しています。町屋の住宅街の中にひっそりと、風で暖簾がフワッとはためくのも、演出のようにさえ感じる佇まい。

お店に入ると目に入るのは、深い色のテーブルと白い壁。
テーブルは4卓、カウンターが8席。シックな雰囲気の中で、黄色のプレイスプレートが一際目立ち、まるでひとつの絵画のようです。
最初に運ばれてきたパンは、焼き立てのような温かさと柔らかさ。
レストランによっては、バゲットがとても硬くて、口の中が切れるんじゃないかって思うくらいの時がありますが(え?言い過ぎ?)、絶妙な歯触りでした。
フォッカッチャはバターを楽しむことができるように、ハーブが抑え目にしてあるのも◎。

今回オーダーしたのは、一番量の少ないBコース。
一口前菜、前菜、本日のお魚料理、ご飯もの、デザート、ドリンク。
一口前菜とあったので、お皿の上にちょこんとアミューズが運ばれてくると思っていたら、なんと出てきたのは一口サイズの5種類の前菜でした!

カブのスープや、ポン酢ジュレのなまこ、小さなパイの中にはキノコのリゾット。
一つ一つの素材から物語が紡がれているような、一目見るだけでシェフの想いが込められているのが分かります。

前菜は、野菜と魚介のサラダ。
柚子味噌と和風ソースが味の変化を生み出して、そのまま食べてもどちらかのソースをつけて食べても美味しい。
鯛はカルパッチョのような生ではなくて、少し炙ってあって、皮が香ばしい。
食材からエネルギーが流れ込んで、じんわりと体中に広がっていく、そんな前菜でした。

メインは白身魚(鰈)のポアレ。じっくりとソテーされた九条ネギと、
濃厚なアメリケーヌソースが、淡白な白身とよく合います。
ソースはしっかりとエビのだしがでていて、これだけでも一品になるのではと思わせるくらいパンチのある力強さでした。

ここまで食べて、もうお腹はいっぱい。後はデザートだと思っていたら、
なんとご飯が!!でも女性にとってはとても嬉しい手のひらサイズ。
写真だと少し分かりにくいかもしれませんが、香の物が入っている器が通常サイズと考えると、とても小さいですよね!片手にすっぽり入るくらいの、まるでおままごとみたいなミニチュア茶碗で、京都産のゆめぴりかを楽しみました。

最後は、食事の幕を閉じるに相応しい、デザート。
ガトーショコラと、チーズのブランマンジェ。もったりと支えている黄色のソースは、
京都の地卵で作ったカスタード。個人的にカスタードクリームはあまり好きではないので、ちょっと食べるのに抵抗があったのですが、口に運んだとたん、一転!
滑らかさと口どけの良さ、軽さ、鼻から抜けるオレンジの香りが最高!「好きじゃないなんて思って本当にすみません」と謝るしかありません。
重くなりがちなショコラも、ブランマンジェがあることで絶妙なバランス。
最後の最後まで、良い意味で期待を裏切って超えてくる、最高のコース料理でした。

値段の割に十分満足できるコストパフォーマンスもきっと人気の秘密のひとつ。
でもそれ以上に、きめ細やかなおもてなしや、料理からあふれ出る食材の美しさを通して見えるシェフの腕前が、たくさんのお客様を魅了しているのだと思います。
特別な空間でお料理を楽しみたい方には、是非お勧めしたいレストランです。

★ウェブサイト★
http://r-tamura.com/