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居酒屋以上 懐石未満 おばんざい

2014年11月5日

こんにちは。スタッフのベッグスです。

京都の数多くの料理の中に「おばんざい」があります。京都で生まれ育った人にとって、おばんざいはどこか懐かしい気持ちに包まれてホッとする、昔ながらの料理です。主に地の物を材料として使い、高級料理のような派手さはありません。人間で例えると、クレオパトラやエリザベス女王というよりも、近所のおばちゃんという感じです。でもその外見にだまされちゃダメですよ。シンプルな料理だけど、見掛けによらずとても美味しいんです。

おばんざいはもともと家庭料理だったのですが、現在京都には、おしゃれなおばんざい専門店がたくさんあります。今回お邪魔したお店は「京家 きよみず」というところでした。

お店の内装は町屋スタイルで、伝統的な京都らしい上品な雰囲気でした。季節の食べ物がいっぱい載っている手書きのメニューは、どれも美味しそうで、あれも食べたい、これも頼みたい!と食欲をそそります。
残念ながら、私の胃袋にも限界があるので、やむをえず数品に絞ることにしました。注文したものは定番料理でありながら、趣向が凝らされたメニューです。
きよみずサラダ、糸こんにゃくと万願寺とうがらしのじゃこ和え、生麩の揚げ出し、とうもろこしの天ぷら、小芋のから揚げ、豚の角煮、そしておまけに枝豆!デザートは別腹なので、「ほかほかさつまいもアイス」と「焼き生麩と抹茶アイスのくろみつがけ」で〆となりました。
おばんざいは基本的にメインディッシュと呼ばれるものはありません。たくさんのおかずを注文することで、バラエティ豊かな京都の食材を頂き、栄養も満点、心もホッ。それがおばんざいなのです。

心も身体も癒やされる温かい料理を、ゆっくりとくつろぎながら味わいました。おばんざいの魅力はその「親しみやすさ」にあります。懐石料理のように決してカッコつけず、ちょっと控えめで「わび」の要素もありますが、それでいてなぜか贅沢に感じます。
そんなコントラストも、おばんざいを楽しむ醍醐味の一つかもしれません。(笑)