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大人の時間を楽しむ空間 ~喫茶葦島~

2014年4月21日

こんにちは、スタッフの桑原です。
先日、三条通りを歩いていて、ふとこんな看板が目にとまりました。

「喫茶葦島」。
風合いのある木材に、まるで一軒家のような名前が彫ってあるのです。
何も知らないままお店に入るには勇気が足りなかったので、(なにせ古いエレベーターで上の階に行かないといけなかったので…)スマホで検索。「穴場」ということばに惹かれて、エレベーターに乗ることにしました。

エレベーターが1階に降りて目の前で開いた瞬間、珈琲の香りがふわっと流れてきました。出てきたカップルは、きっと喫茶葦島にいたんだ!とすぐにわかりました。
ドキドキしながら上へあがると、ウェイティングが3組も!人気の隠れ家珈琲屋さんのようです。

私の他に、素敵なおじ様が一人いらっしゃいました。一緒にカウンター席に案内されたのですが、おじ様は本を取り出して注文した珈琲を待っていました。木材や素焼きのレンガなど自然素材のインテリアやオシャレなオブジェに囲まれて、ゆっくりと時間が過ぎるのを楽しむ。まさに大人の時間で、おじ様と珈琲と本がとてもお洒落で絵になっていました。私も何か本でも持っていたら恰好がついただろうに…でもいいのです。カウンター席は、マスターが珈琲を作る場所、本がなくても目の前の光景を楽しみました。

このカフェでは、オーダー毎に豆を挽きます。原料から仕入れた珈琲を、マスター自ら焙煎しドリップして提供される。とても丁寧に流れるような手さばきで、ひとつひとつのカップにコーヒーが注がれます。大袈裟な表現かもしれませんが、数種類の豆を測ってからカップに注がれるまでの一連の動作は、まるで旋律を奏でているような、クラシック音楽を指揮しているような、そんな不思議で美しい雰囲気でした。

これだけ珈琲に力を注いでいるお店なのですが、残念ながら私は胃腸が弱く珈琲が飲めません(笑)ですが少しでも美味しい豆を味わいたかったので、カフェオレをオーダーしました。それと煎茶のチーズケーキ。ここのお店はチーズケーキもこだわりの人気メニューなんだそうです。
自分のカフェオレがガラス製のコーヒーカップに注がれた時、少しショックでした。てっきりあの珈琲色とミルク色のツートンカラーを楽しむためにガラス製なんだと思っていたのに、すでに混ざった状態で注がれたからです。でもカップを口元に運んだ瞬間、そんなことどうでもよくなりました。飲まなくてもわかるんです、このカフェオレは絶対美味しいって。カップの中から沸き立つ香りが今まで味わったことのないくらいとても良い香りで、一口飲むと、温かくまろやかな味が体の内側から全体に広がる感じでした。カフェオレだからと軽く見てましたが(ごめんなさい)、さすが挽きたての豆を使っているだけあって、コーヒー豆の存在感が抜群の深い味わいでした。

煎茶のチーズケーキは、少し凍った状態で出てきます。時間が経つにつれて味が変化し、それを楽しみながらいただくケーキなんだそうです。
キメ細かくて舌触りのいいチーズは、驚くほど煎茶と相性がよく、またカフェオレといただく事によってお互いをひきたてます。
人気の秘密は探さなくても、たくさん感じることができました。

珈琲が好きな人はもちろん、そうでない人もきっと満足できる大人の空間。
是非、行ってみて下さい。